ユリについて 原産地

ユリは北半球で発見された植物です。
野生種では、アジア、ヨーロッパやアメリカに分布しています。
北は韓国、日本やシベリアの一部、南は赤道付近やインドでも発見されています。
ヨーロッパでは、コーカサス山脈、バルカン地方、ギリシャ、ポーランドアルプスやピレニー山脈に自生しています。
また、南西部以外のほとんどのアメリカの州でも自生しているもが見つかっています。
ユリは海抜より高い場所で成長します。
海抜3000mの高地ででもです。
草丈は一般的に30cmくらいまでと短く、1本の茎に1りんの花がつきます。
いくつかの品種は広範囲に分布し、例えばマルタゴンリリーはシベリアからバルカン地方にかけて生育しています。
対照的に、リーガルリリーは、1903年に中国四川省の人里はなれた谷の急斜面で生育が発見され、他では発見されていません。

日本人はユリを好み、神聖な花と考えていました。
「ユリ」は古い言葉で「揺れる」を意味する「揺る(ゆる)」に由来します。
昔の人々はこの花が風に揺れる様から「ユリ」と命名したのでしょう。

ユリは古代には神聖な植物でした。
奈良県に三枝祭(さいくさのまつり)がありますが、この「さいくさ」とはササユリの古い名前です。
8世紀初期から続いている三枝祭では、ササユリを手にした4人の巫女が神に舞を捧げます。

日本人がユリの交配を始めたのは江戸時代(1603~1867年)だと思われ、庭師であった伊藤伊兵衛三之丞が1695年に著した植物書の「花壇地錦抄」には37種の栽培品種が紹介されています。
19世紀には、有名な植物学者であるフィリップ・フォン・シーボルト博士が、日本のユリ(テッポウユリ、カノコユリ、スカシユリなど)や日本での栽培品種など多くのユリの球根をヨーロッパに持ち帰りました。
明治時代(1868~1912年)以降、ユリの球根は西洋への人気輸出品のひとつになりました。

それ以来、珍しいユリの交配種を作出する努力が続けられています。
「カサブランカ」は1980年代後半から90年代初めにかけて「ユリブーム」を巻き起こし、ユリの需要は年々増加し、その需要に見合う輸入が必要となりました。
日本はオランダを始め南半球のニュージーランドやチリから毎年1億5千万個以上の球根を輸入しています。

「カサブランカ」は今でも大変人気があり、日本のユリの原種数種の交配種であることはほとんど知られていません。

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